承認欲求が強いと、自分で感じてしまう。どうすればいいんだろう・・
気が付いたら「人が自分を認めてもらえない」「受け入れてもらえない」という不満であふれていませんか?
愛されたいがゆえに、つい自分を出しすぎてしまって人が離れていってしまったり・・
「かまってちゃん」のように思われるのは嫌だ、でも自分の衝動を抑えきれないジレンマ。
どうして承認欲求が強くなって、自分でも抑えられないのでしょうか?承認欲求がおこる原因と、『うまく付き合う方法』をお話したいと思います!
1.承認欲求が強いと感じる時って、どんな時?
そもそも、承認欲求とは何?
他人から認められたいという欲求であり、もうひとつは自分の存在が理想とする自己像と重なるか、あるいはもっと単純に今の自分に満足しているか、という基準で自分自身を判断することである。
前者を他者承認と呼び、後者を自己承認と呼ぶ。
人から認められたい、愛してほしいという気持ちと、自分が求める「あるべき姿」に届いていないときのみたされない気持ちが欲求として出たものなのです。
承認欲求は、もともとが個人の特性(特殊な性格)として生まれているものですが、その時の状況によって起こる「状態承認欲求」というものもあります。
基本的には生まれ持った性格により強くなりますが、人との関係性や環境によって、承認欲求が強くなるケースもあるのです。
承認欲求が強い人の特徴
■ SNSでの反応を、必要以上に気にする
フェイスブックやツイッター、インスタなどで自分の考えやお気に入りのもの、日常生活を投稿している方も多いと思います。
通常であれば、投稿することで満たされたり、友達とのコミュニケーションの入り口として楽しむものなのですが・・
自分の投稿につけられた「いいね!」の数に一喜一憂して、いいねが少ないと自分の価値が少ないと感じてしまうのです。
気軽に投稿するのではなく、いかに評価を受けるものにするのか、という強迫観念のようになってしまいます。
■ 人からのリアクションが薄いと感じる
「こんなに頑張っているのに、どうして認めてくれないんだろう・・」
〇仕事だと、頑張って作り上げた企画書が、何も言われず受け取られた。
〇友達の分も頑張って並んでお菓子を買ったのに、テンションが低かった。
〇旦那さんのために頑張って料理を作ったのに、おいしいといわれなかった。
など、自分の頑張りに反して、相手のリアクションが薄いときに感じるイライラやむなしさ。
根底にあるのは、自分に自信がないために、他社からの評価に依存してしまうところにあります。「もっと他人はこうあるべきだ」という所に縛られているのです。
■ 身近な人への自己主張が強くなる
友人や恋人からの連絡が来なかったり遅かったりすると、「どうして?」と苛立ちを隠せなくなってしまったり。
せっかく楽しい時間を過ごしているのに、つい自分の話ばかりしてしまい相手をつかれさせてしまったり。
ふと冷静に考えると、「これっと重いかな?やりすぎかな?」と思うことがあっても、その時の衝動が止められず自己嫌悪に陥ったりすることがありませんか?
2.承認欲求が出てしまう原因は何?
そもそも、承認欲求が抑えられなくなる原因は、どこにあるのでしょうか?
「気をつけよう、注意しよう」と思って抑えられるのであれば、だれも苦労しませんよね・・
人から認められたい・必要とされたいという「他者承認」が欲求として表に出てきますが、根底にあるのは「自己承認」が不足しているからなのです。
自分の根底に「自分に価値がない」と思いこんでしまい、「自分を安心させる材料」を欲している状態なのです。
・自信がない
・他者からの承認や愛情を感じる力の不足
・物事を肯定的にとらえる力
のいずれかが不足しています。
よく、自信がないのは親の愛情不足という話がありますが、愛情をいくら受けていても「受け取る力」がないと自己承認することができないのです。
愛情不足というよりも、「子供を認めてあげる」「今のままで十分価値がある」という教育を幼少期に受けさせることによって、「他者承認や愛情を受け取る力」が育っていくものなのです。
3.どうすれば、自己承認を高められる?
自分が存在してもいい、愛されているという「自己承認」を高めることで、問題は解決できます。
では、どうやったら自己承認を高めることができるのでしょうか?残念ながら「生まれ持った性質」が大きいもので、大人になってから自己肯定を高める、有効な方法は確立されていません。
根本から「承認欲求をなくす」ことはできないのです。
「自分に自信をもちましょう」「愛されていることを受け入れましょう」というのは、ただの気休めにしかすぎず『心がけ』で改善すればだれも苦労しません。
褒められたい。認められたい。愛されたいという欠乏感を埋めるには、気の持ちようではどうしようもないことなのです。
承認欲求は「欲求」の一つ。うまく付き合っていこう
そもそも承認欲求は、性欲や食欲などと同じ「欲求」の一つです。
人間の欲求は「マズローの欲求5段階説」によると、ピラミッドのように「欲求の段階」が用意されています。
優先順位の高いものが満たされると、どんどん違う欲求が出てくるというものです。
たとえば人間が生きていくために必要な「食欲・睡眠欲」が満たされているなら、新たな欲求が出てくるという具合に。
言ってみれば「承認欲求」は、「ぜいたくな欲求」なのです。
食べる物にも困っている、毎日危険な目に遭っている人には決して起こらない欲求と言えるでしょう。
承認欲求を根本から無くすことはできませんが、うまくコントロールして抑えることはできるのです。
4.承認欲求を抑える4つの方法
では、どうやって厄介な承認欲求を抑えればよいのでしょうか?
自己承認を高めるというのは、幼少期の影響が大きいと申し上げました。大人になってから「自分を認めよう」として治るようなものではありません。
わたしたちが目指すべきところは、『承認欲求に振り回されない自分でいること』です。
いくつかの方法を、お話したいと思います。
■ 夢中になれるものを見つける
趣味でも仕事でもいいのですが、自分が「没頭」できるものを見つけることです。
ストレス社会で忙しい方も多いと思いますが、ふと自分の中で「時間を忘れてできること」をぜひ見つけてみてください。
没頭することで、「自分自身の気持ちに振り回されている自分」から解放されます。
今のあなたの状態は、常に自分の思考や想いに振り回されている状態なのです。だからこそ、自分が無心になって「自分を忘れている時間」を持つことで、自分自身がリフレッシュされて余裕が出てきます。
■ SNSは一切辞める
承認欲求が強い人にとって、「SNSは百害あって一利なし」です。
結局常に人の反応が気になってしまいますから、自分が認められたいという気持ちを増幅させてしまうのです。満たされない気持ちに支配されますし、SNS疲れになります。
自分自身は投稿を一切やめるか、SNSのアカウントを解除してしまいましょう。
友達との交流がなくなると、ぼっちになりそうだと感じるかもしれませんが、SNSをやらないくらいで縁が切れるならそれまでの仲だということです。
何を言われても、ラインでつながっていればOKだと割り切りましょう。
■ 自分の気持ちにこだわらない
承認欲求が強い人の特徴として、「自分が幸せになりたい、いい気持ちで一日を過ごしたい」という欲求が強すぎる傾向にあります。
普通の人より、「自分の気分にこだわってしまう」というのがあります。
「どうして、あの人はあんな冷めた態度をとったんだろう」と自分自身が傷つくダメージをやわらげるために、自分で延々と考えて自分自身を正当化しようとします。
いわゆる「自己愛が強い」といっても、いいかもしれません。
「自分に自信がない、価値がない」と思いながらも「自己愛が強い、自分を大事にしたい」という矛盾した気持ちを抱えていませんか?
対処方法は、「一歩引いて物事をとらえる」こと。
「どうして?」「もやもやする」「イライラする」など自分の思考がはじまったら、その気持ちを突き放すように距離を置くのです。
「ああ、今自分はイライラしてるんだな」と自分の感情を客観視する習慣をつけましょう。
周りに人がいない場所であれば、部屋で声を出したり、紙に今の状況を書いてみるも客観的に自分を見れます。
ネガティブな感情が起こったら、「他人事」のように頭の中で自分を笑ってあげるようなイメージです。まともに自分の感情を相手にしないこと。
■ 嫌な気持ちが沸き上がったら、捨てる
満たされない気持ちが湧き起こったら、思考を中断させるのも効果的です。
「どうしてあの人は冷たいんだろう・・」と考え始まって堂々巡りモードになったら、途中で頭の中で「雑念」とか「どうでもいい」ととなえて、その考えを中断させるのです。
湧き起こっては中断させ、の繰り返しをすることで、「嫌なことを考えるクセ」から抜け出すように習慣化するのです。
それだけでも、自分の満たされない思いというのは、いい意味で「どうでもいいこと」に変わっていくのです。