コネ入社で入ると苦労する?周りの扱いや待遇について

親のコネで入れそうな会社があるんだけど、入社していいのか悩む・・

景気が上向いてきたとはいえ、仕事を見つけるのは簡単ではありません。

特に人気のある企業や職種に応募が集中するのは、新卒でも既卒でも同じことです。

コネの話があれば、少なくとも入社に関してはトントン拍子に行くでしょう。

ただ、入社した後の周りの反応やその後の扱いに、不安を抱えている人がいるかもしれません。

私は中小企業の総務を経験し、いわゆる「コネ」で入った人のお世話をした経験があります。

周りの反応や本人の状況について、経験したことをもとにお話ししたいと思います。

1.どこからどこまでがコネ?

コネ入社扱いされるのは、どういう人のことを言うのでしょうか?

一般的には、知人・社員の紹介で採用された場合はすべて「コネ入社」になります。

~コネ入社でよくある、3つのパターン~

〇得意先のご子息や親戚
〇自分の会社の役員の親戚や息子など
〇社長の息子(次期社長候補)

いずれもコネ入社に該当しますが、どのパターンかによって、入社後の扱いや周りの反応も異なってきます。

入社パターンは?

中小企業であれば、1回だけ「形だけの面接」を行ってすぐ入社させるパターンが一般的です。

コネ入社であることを隠すために、一般入社に見せかけて普通に入社させるという形をとります。(社長の息子の場合は除く)

大手で人事担当をしている友人に聞いたところ、新卒の場合は普通に受けさせて、最終選考まで自動的に残すパターン。中途の場合は役員面接をして採用というパターンのようです。

2.コネ入社だと、周りからどんな目でみられる?

まず、どんな形で入社したにせよ「コネ入社」というのはほぼバレます。

不思議なもので、人事の方で内密にしていても噂が噂を呼び、自然と「あの人はコネで入った」ことがわかってしまうものです。

周りの人からどんな態度をとられるかは、「どの立場で入社したか」によります。

1.得意先のご子息や親戚

2.自分の会社の役員の親戚や息子など

3.社長の息子(次期社長候補)

まず「社長の息子」だと、冷ややかな目で見られることはありません。むしろ気をすごく遣われます。

コネだからなとど陰で言われることもありませんし、次期社長として今のうちから良くしておこうと考えるのが自然です。

他の社員と「平等」には扱ってもらえませんが、本人にとってマイナスにはならないでしょう。逆に厳しく扱われないので、勘違いするか恐縮するか本人次第ですが・・

「得意先関連」「会社の役員の親戚」などのパターンですと、はじめは冷ややかな目で見られるのは仕方がないかもしれません。

課長や部長など、役職付きの待遇で入社するならまだしも、若手や中堅の平社員として入った場合の風当たりは強いものだと考えておいてください。

態度には出さなくても「いいなあ、コネ入社で」「どうせ仕事できないんでしょ」「いいお給料もらってそうだ、面白くない」などとあれこれ思われている可能性があるということ。

私の職場の場合は、「いじめ」「嫌がらせ」というものはなかったものの、良くない風に思っているという声がはじめのころは耳にすることもありました。

ある程度図太く生きないと、精神的に参ってしまうかもしれません。特に自分で気が弱いと感じている方は、今一度コネ入社で働いていけるのか?を自問した方がいいかもしれません。

結局「言いやすい人にはいうし、言いずらい人には何も言わない」というものですから。

3.コネ入社の待遇は?一般の人と違う?

「コネ入社だから、優遇される」ケースもあれば、「一般社員と同じ扱い」の場合もあります。

・社長の息子
・得意先関連の入社

であれば、「楽なポジション」で「給料を高くする」ということが普通に行われます。

このあたりの待遇面では経理の人間でないと把握してないですが、社員からは「いい給料もらっているんでしょ」と思われがちです。

ただ、入社するまでは優遇するけど、あとは一般社員と同じ扱いにする会社もあるので、一概には「好待遇」とは言えません。その会社の考え方次第です。

4.コネ入社の社員の末路は?

私が働いていた会社は、役員の息子や得意先の親戚が入社したことがありますが、二つに分かれました。

●コネ入社の後ろめたさがあるから、危機感をもって人一倍頑張った

●適当に仕事をして、さぼるけれど、だれも何も言えない

コネだということを開き直って、適当に自分勝手にふるまうケースもあれば、そもそも何も考えずに”のほほん”と会社に居座る人もいます。

特に社長の息子だったり、取引先から役職待遇で来てしまうと、その権力に甘えて堕落してしまうことが多いです。

その反面、人から文句を言われないように人一倍頑張るという人もいました。

社内的に認められる存在になるには、人一倍苦労を覚悟する必要があるかもしれません。ですが、一度認めてもらうと「コネ入社」なんてことは忘れ去られます。

忘れてはいけないのは「あなた一人の問題ではなく、あなたの親や親戚の顔に泥を塗る」ということ。

もちろんあなたが途中で辞めることがあれば、かなりの信用を「紹介してくれた人が」無くしてしまうということを忘れないようにしてください。

そう考えれば、入社した後はどうあるべきか、その答えは見えてくるはずです。

コネ入社は、入るまでが楽。後ろ指をさされたくないのなら、人一倍頑張る覚悟が必要。

まっさらな状態で働きたいなら、コネを断って自力で就職を決めるしかない