仕事が遅いと感じた時にすべきこと|早くこなすよりも大事なことは?

いつも仕事が遅いといわれる。自分では頑張っているつもりなのに・・

別にさぼっているわけじゃないし、自分なりに頑張っている。でも上司や職場の人から「もっとスピードをあげて」「まだ終わってないの?」と言われる始末。

仕事が遅いといわれると、どうしても反発したくなりますが、そこはぐっとこらえて。

仕事だってやることはたくさんあるし、どうしろっていうんだ・・と絶望的な気持ちになるかもしれません。

いったいどうすれば、仕事をスムーズにこなすことができるのでしょうか?やみくもに頑張るだけでは解決しない問題、対処方法をお伝えします!

1.「仕事術」なんて参考にならない

●事前に計画をたてて、「段取り」を考えましょう

●やるべきことの「優先順位」をつけましょう

おそらく、こんなアドバイスを耳にしたことがある方もいるかもしれません。

「それで改善すれば、だれも苦労しないんだよ!」と個人的にはいいたいです。

わかっている。わかっていても、会社の仕事なんて常に変化しているし、イレギュラーのことだってあるし量も多い。

優先順位をつけるのがセオリーみたいに言われますが、「優先順位1位が、たくさんある」「どれも同じくらい優先順位がある」仕事の場合、どうするんでしょうね。

いざ働いてみたら、仕事の慌ただしさに埋もれて、ちゃんと準備して一つ一つこなすなんてできないと思うんです。

忙しい仕事をしたことがない人に限って、「仕事は段取りと優先順位!」なんて”お花畑なこと”を言うのです。

よっぽど暇な会社でなければ、すべての仕事を時間通りにちゃんとこなそうとするのは無理です。

まず、この現実を知っておいてください。みんな、明日に持ち越したりうまくやりすごしているだけなのです。

2.仕事が遅い原因は2つ

ここで一つ質問です。「仕事が遅いと、何が困るのですか?」

おそらく2つのパターンに分かれると思います。
●上司から文句を言われる、怒られる
●自分の仕事がたまりすぎて、毎日帰れない

どちらのパターンなのかによって、考えるべき・力を入れるポイントは違ってきます。

上司から文句を言われる、怒られる

「もっと早く仕事を仕上げるように」上司に限った話ではないですが、人から「遅さ」を指摘されるケース。

実際に仕事が遅くなくても、相手が「遅い」と感じたら「遅いことになってしまう」のです。

「何言ってるの?」と突っ込みが入るかもしれませんが・・。

「相手が、このくらいの納期で仕事をしてほしい」という意図を、わかっていないのです。

自分の仕事がたまりすぎて、毎日帰れない

普段から、自分の仕事がなかなか片付かない・・と感じている場合。

仕事がなかなか処理できないと、残業をせざるをえない状況になって、、と毎日が大変になります。

・一つ一つの処理速度が遅い

・仕事量が明らかに多すぎる

のどちらかの可能性があります。

では、それぞれの場合、どういった対処をすればよいのかお話していきたいと思います。

3.相手から「仕事が遅い」と言われるとき

自分が「この仕事は大事」という”自分基準”ではなく、「相手にとって、どの仕事が大事なんだろう?」と視点を変えてみることが大事です。

たとえば上司が相手なら、「上司にとって、自分のどの仕事が大事なのか?」ということを考えてみるのです。

どの仕事が、上司をイラつかせているのか

・上司に提出する報告書

・会議の資料

・お客さんへの対応

全部が全部、上司があなたを見張っているわけではありません。どういう仕事に対し「遅い」と思っているのかで相手の優先順位がわかります。

たとえば、「お前、あのお客さんへの見積書出したのか」とよく聞かれるのなら「お客さん対応をとにかく優先」させる。

それ以外の仕事は、一旦切り捨てて考える。などのメリハリをつけることで回避できます。

すべてに対し、仕事が遅いといわれたら

なんでもかんでも目の敵(かたき)にして、「もっと効率をあげろ!」と言われているような場合。

仕事をこなす前に、「上司に相談する」ことを優先させましょう。

上司が厳しい人ですと気が乗らないかもしれませんが、ぜひとも相談すべきです。

・自分は今、これくらいの仕事量を抱えて困っている。何を優先させるべきか?
・今取り組んでいる仕事は、これくらいの時間の見通し。今のまま進めてよいか?

ということを相談してみるのです。「ご相談があります」といって、無下に断る上司はそうそういないでしょう。

あなたが今、どう考えてどういう状況なのか。上司は把握しているようで把握していないケースが圧倒的です。

「できない」「無理です」なんて弱気なことを言えば相手にしてもらえないでしょうから、あくまで「よいパフォーマンスをあげるための、前向きな相談」をどんどんすべきです。

話し合いをしていくうちに、自分の仕事の進め方の”どこがまずいのか”もわかってきます。

上司を毛嫌いする前に、相手に飛び込んでみる

「いつもグチグチ文句ばかり言いやがって。こっちだって一生懸命やってるっつうの。」

文句を言う相手とは距離を置きたくなるかもしれませんが、距離を置くほど不思議と相手もこちらに敵対心をもってしまうものです。

もっと気軽に相談してみましょう。距離が詰まれば相手も感情的になりにくくなり、お互いの理解も深まっていくはずです。

4.仕事がなかなか処理できず、自分が困っているとき

「やってもやっても、仕事が終わらなくて鬱になりそう・・」

企業は経費節減で、少ない人員でやりくりする。人を入れたくても、人手不足でやらざるをえない。どこの会社でも、一人にかかる負担というのは大きくなっています。

仕事の「準備」をする・「優先順位」をつける ことができるのは余裕があるときだけです。仕事がワーッと入ってくるとそんなことやってられません。

では、どうすればパンクせずに処理できるのでしょうか?自分の処理速度を上げるのも一つですが、その前に見直すべきことがいくつかあります。

完璧主義でこだわりすぎてない?

「仕事はきっちりこなさないと、気が済まない」と思っている方は要注意です。

・基本的に、間違いが許されない仕事
・ある程度の”やり直し”があっても仕方ない仕事
のメリハリを、ちゃんとつけていますか?

経理の入出金チェックや、お得様に出す見積書など「間違うと後々大変」な仕事は、慎重に時間をかけるべきでしょう。

ただ「上司への報告書・日報」「得意先に出す企画書」などは、はじめから70点くらいでパパっとやればいいのです。

完璧なものを作ってもやり直しが起きやすい、完璧にやっても会社の利益にならないことは流すくらいのメリハリをすれば、少しは時間を捻出できるはずです。

大事なのは「多少文句を言われても気にしない図太さ」を手にすることです。

気分で仕事を判断しない

「この仕事は厄介だから、ちょっと後回しにしよう」
「午前中は頭が働かないから、単純な事務処理から」

もちろん人間ですから気分の波も、仕事の好き嫌いも出てきてしまいます。ただ、それに振り回される「ロス」を考えるとどうしても効率が悪くなってしまいます。

気合を入れてやりましょう、なんて安っぽい精神論は言いません。そうではなく「ロボットになってしまえ」ということです。

やりたいとか嫌とか考えるのはお構いなしに、「体を先に動かす」クセをつけるのです。

「気が乗らない得意先の電話があるなら、受話器をまずあげてしまう」
「上司へのよくない報告があることを思い出したら、すぐ席を立って歩く」

半分強制的に体を動かして、「引き返せない状況」を作ってしまうのです。気分が乗っているとか乗らないとかなんて、悪でしかありません。

やらざるを得ない状況になったら、後は脳がフル回転してがんばってくれるものです。

「自分のやる気」を待っていられるほど、余裕のある職場なのでしょうか?

どうしても自分でしなければダメ?

あなたが今抱えている仕事、「誰かにふる」ことはできないのでしょうか?

特に自分の立場が下、自分より年上の社員が多い場合は気後れする部分もあるかもしれません。

ですが・・

「あなたじゃなくてもできる仕事は、たくさんある」と思うのです。なぜなら経営者ではなく労働者ですから。

・思い切って、パートの女性にお願いする
・会社の先輩をうまくおだてて、仕事をしてもらう

意外とやっていない人が多いのは「会社の先輩を利用する」というやり方。

目上の先輩ですが、だからこそ「こういう場合って、どう対処すればいいんですか?見本を見せてください」などと、相手を優越感に浸らせながら面倒な仕事をやってもらう。

ちょっと気の弱そうな先輩なら、「ごめんなさい!これちょっとやって欲しいです!」とダイレクトに頼んだり。

いずれにしても、自分だけでパンクしそうになったら誰かに頼るという選択肢があるということ。そのためには日ごろからある程度仲良くしておく必要があります。

打たれ強くなる、バカになる

仕事をこなしきれないのなら、「そこまでやらなくても怒られない仕事を、ばっさり捨てる」のも一つです。

・やるべき仕事
・言われたらやる仕事
・しつこく言われたらやる仕事

の3段階で考えておくのです。普通と違い「やらない優先順位」をつけるようなイメージです。

もしかすると、文句を言われたりすることがあるかもしれません。その場合は「すみませ~ん」と軽いノリで返す。

相手が本気で怒りそうだったら、ちゃんとやっておく。それくらいの割切りをするのも一つです。

実際、この手の考え方をしている人はひそかにいます。胸を張ってすすめられる方法ではありませんが、自分を守るために必要な手段でもあります。