どうせこのまま独身だし、終身保険なんてかけても意味ないんじゃないか・・。
人生何が起こるかわかりませんから、結婚をあきらめていてもいい出会いがあるかもしれません。
ですが・・現実は「おひとり様」になる可能性の方がはるかに高いのも事実です。
私も40を迎えるアラフォー独身男ですが、当時は生保のおばちゃんに”勧められるがまま、契約し”ずっとお金をかけ続けてきました。
ただ「生涯独身なら、死亡保障のつく終身保険に入る意味がないのでは!?」という疑問も起こってきました。
実際のところどうなのか?いろいろとリサーチしてみました。
その結果。
保険なんて複雑だしわかりにくい・・とすべてを生保の人任せで決めてきた人は「今もこれからも」大きく損をする可能性が高いことに気がつきました。
●毎月の「無駄な支出を減らしたい」
●「お一人様」の老後資金をしっかり貯めたい
と考えている方は、「保険の見直し」をすれば一度に叶います。
1.そもそも「終身保険」って何?「定期保険」「医療保険」との違いは?
ニッセイや第一生命など、大手の生命保険にとりあえず加入・・している30代・40代の人は多いのではないでしょうか。
「とりあえず保険は入っておいた方がいいか」と、生保レディに言われるがまま契約してみて、あとは口座から引き落とされるだけ・・
実際のところ、終身保険はどういうもので、どんな保険の種類があるのかまとめてみました。
保険には「期間」と「保証内容」の2つがある
いろいろ細かい保険も出回っていますが、「期間」×「保証内容」の組み合わせで成り立っています。
●定期型
●終身型
の2つに分かれます。
保障期間 | 支払い | 満期 | |
定期型 | 一定の期間 ※10年が多い |
掛け捨て | わずかしか戻らない |
終身型 | 一生涯 | 貯蓄型 | あり |
おそらく私のように、言われるがまま生命保険に入った場合、終身タイプに加入することになります。
定期タイプは貯蓄目的や、子供が成人するまでなど、特定の目的をもった人が加入するケースが大半だからです。
●死亡(死亡時に遺族が受け取る)
●医療(入院や手術での保障)
大手の生保で契約した場合は、ほとんどが「死亡+医療」の両方がセットになったものです。
保険のタイプは、「どの期間」で「どの保障をカバーするか」という組み合わせによって決まります。
勧められるがまま、10~20年前に生命保険に入った人は
●終身と定期
●死亡と医療
が組み合わされた、「割高」の保険になっているケースが多いのです。
ほとんどの確率で「払いすぎ」ですし、”30代後半・40代から”でも見直した方が断然トクになります。
2.終身保険に加入するメリット・デメリット
終身保険で「死亡+医療」が付いている場合、具体的に何が「ムダ」なのでしょうか?
終身保険のデメリット
死亡保障なんていらない。これに尽きます。
自分が死んでしまった後、お金を残しても家族がなければ誰のために必要なのでしょう?子供の死亡金をアテにするご両親も、おそらくいないはずです・・。
死亡保障分だけ「割高」な保険料を支払っているということを覚えておいて下さい。すべて生保会社の利益になっているだけです。
少なくとも「死亡保障」はカットすべきものなのです。そしてタチが悪いことに、細かい変更がきかない保険契約のものも多いので、ずっと私たちは「割高な保険料」を支払わされ続けてしまいます・・
終身保険のメリット
終身型はイコール貯蓄型ですから、「掛けてきた保険料+運用した利息」がそのまま将来の老後資金として使うことができます。(解約返戻金といいます)
「だったら問題ないんじゃない?銀行に預けても利息なんてゼロに近いし、保険の方がお金が増えるから」と思うかもしれません。
ですが・・
●最低20年以上かけ続けないと、元本割れで損をする
●もらえる解約返戻金も、掛け金の102%から110%の間としょぼい
「銀行に預けるよりマシだからOK」という発想ではいけません。なぜなら、貯蓄型は普通の保険よりも「割高」な保険料を支払い続けているからです!
毎月何千円も高いお金を払って、満期か解約時の上乗せ分は微々たるもの。明らかに「払いすぎ」なのです。
仮に、保険料を毎月18000円で20年払い込むとすると・・(あくまで一例です)
●18000円×12か月×20年=4320000円
(返戻率110%の場合)
●4320000円×110%=4752000円
差額が、42万2000円です。1年に換算すると、420000円÷20年=20000円 になります。
1年で20000円の貯金をしたのと変わらない、というレベルなのです。もちろん超低金利時代ですので、銀行に預けておくよりはるかにマシかもしれませんが・・
それなら、毎月の保険料を「死亡保障なしで、医療保険の掛け捨て」にすればかなり支払いが安くなるケースが多いのです。
おそらく、月10,000円から15,000円は支払われている方が多いと思います。
例えば、アクサダイレクトの医療掛け捨てですと 月1,670円(入院1日5000円、手術給付金2万5000円)なのです。
仮に毎月10000円安くなったとしたら、年間120000円の節約になります。
「中途解約したら、今まで積んでいた保険料はどうなる?」と思うかもしれません。
掛け捨て型であれば、毎月の支払いが減った分が、まるまる「節約」になります。ですが、貯蓄型にしている場合は、中途解約で戻ってくるお金が元本割れします。(解約返戻金といいます)
今まで払い込んでいた金額から中途解約で引かれた分が損になるわけです。
●中途解約で戻ってこなかった分のお金
●毎月の支払いで浮いた分のお金
この2つを比べても、最終的には毎月浮いた分を貯めた方がお得になります。
掛けてきた年数や保険の種類や契約内容によって、どのくらいの期間でプラスになるのかはわかりません。
そのため「専門家」に相談して、試算してみることをおすすめします。
浮いた金額をそのまま貯蓄預金として積み立てるのも一つですし、浮いた分だけ新たに投資をするという選択肢もあるのです。
いずれにしても、昔からの終身保険に入っていた人は、医療保険の掛け捨てに切り替えれば今からでも十分お得になります。
保険の見直しをする価値はあるかもしれません。
今加入されている保険の金額、保険の返戻金の内容にもよって例外があるかもしれませんが、圧倒的に保険を見直した方が得な場合の方が多いのです。
もし見直ししてみたい・・と思うのなら、特定の生保に相談するのではなくて、「いろいろな生命保険を扱っている総合窓口」に相談することをおすすめします。
ただ、ご自身で調べて見直すして新たに良いプラン・・といっても正直複雑ですし、どのくらいお得になるのかわかりにくいです。
だからこそ、保険のアドバイザーの方に相談すれば、こっちであれこれ考えなくてもカンタンに「ベストな保険が何か」「どのくらいお得になるのか」をすぐ教えてもらえます。
間違っても、今契約している保険会社に相談しないで下さい。「割高の保険」でうまい汁を吸っている保険会社なのですから、何かと理由をつけて不安をあおってきます。
今の保険の見直しをするのであれば、色々な保険会社を扱っているアドバイザーの方に相談するのをおすすめします。
個人的におすすめしたいのは、「保険の見直しラボ」というところです。色々な保険商品から、もっともお得になる保険を選んだり、シミュレーションしてくれます。
ここのアドバイザーは、過度に商品を勧めてくるなどの「押し売りをしない」ことをモットーにしているので安心です。万が一そういう行為があれば、担当を即座に変える体勢が整っています。
相談するだけなら無料ですので、お手持ちの保険証書か、たまに送られてくる「契約内容の案内」を用意してネットで申し込みしちゃいましょう。
どうしても保険の世界は、「知っている人が強い」世界なので生保の営業の人が何かを言ったら、「中途半端な知識では突っ込まれる」からうのみにするということが起こりがちです。
だからといって保険は複雑だし、考えるのが面倒・・だからこそ保険屋さんが成り立っている理由でもありますが、逆に言うと「営業トーク」に飲まれているケースがほとんどだということ。
保険は毎月”ばかにならない金額”を払いますよね?だから多少は面倒でも、一度見直して切り替えることで「無駄なく老後の資金をためられる」ことにもつながります。
3.終身保険の見直しに関する疑問
たしかに20代、30代から保険を入る人に比べると割高になります。
ですが・・
40代から入って割高な保険料になっても、今までの終身保険よりは圧倒的に安いのです。
例えば「アクサ生命」で「40歳男性の定期+医療保険」に新規加入した場合、月に900円から2340円の支払いで済むのです。
大手生保の終身+「死亡・医療」の保険なら10000円~15000円が相場です。その価格差は、かなりのものではないでしょうか??
40代だから遅いということはありません!
中には、学生時代の友人から頼まれたり、もしくは親戚に生保のおばちゃんがいて契約した方もいるかもしれません。
たしかに、「解約したら悪いな・・」と思うかもしれません。
ですが。
生保の契約をとって、保険のおばちゃんに入る手数料はせいぜい3年までなのです。それ以降はこちらがいつ解約しても、向こうにとってデメリットがないのです。
3年以上続けてあげたのなら、そこまで義理立てする必要はないのです。
さくっと解約しちゃっていいのです。すでにこちらが契約したおかげで向こうは歩合をもらっているのですから。
ペナルティはないですし、あとあと何か聞かれたら、ちゃんと理由を話してあげればいいだけのことです。
やさしい気持ちがあるのはわかりますが、あなたが今後何十年も損するか得するか?ということを考えるべきなのかなと個人的には思います。
4.私たちが「割高な終身保険」に入っているのは大手のせい
今までは、第一やニッセイ、明治安田など「知名度のある生保会社」での保険加入が当たり前でした。
ところが、店舗を持たない「ネット生保」が参入することによって価格破壊が起きてしまったのです。
安い後発組と聞くと、「品質が悪くて市場を荒らす」というイメージを持つ方もいるかもしれません。ですが生命保険の場合は、逆です。
むしろ、今まで生命保険が”甘い汁を吸いすぎていた”部分があるのです。
一般のほとんどの人が、生命保険の知識が乏しいことを理由に、複雑にして不必要なオプションをつけて利益を上乗せしていています。
言ってみれば、生保レディの人件費や広告宣伝費を、我々が負担しているようなものですからね。
現に、今大手の店舗を持つ生命保険会社のホームページを見ても、さっと金額をシミュレーションできるところは皆無です。
ネット系なら、すぐに試算をすることができます。つまり、そういうことなのです。
大手生命保険会社が「ブラックボックスにして、我々から甘い蜜」を吸っていたのが、新たな参入者によって「悪事」が明るみに出たのです。
「安い保険だから保障は手抜き」ということもまったくありません。
某大手店舗型とネット系の保険を比べてみると、むしろ医療保障はネット系の方が「入院1日目から支払いOK」など手厚いのです。
「大手の生保だとつぶれないので安心・・」といっていたのは一昔前の話です。今はネットで保険を販売する保険会社にひっくり返されそうな勢いなのです。
もし、毎月の保険料の支払いが毎月1万安くなったら、あなたは何をしますか?