椅子に座っていて、立ち上がったらズボンが汗で変色している・・
これはわたし自身がさんざん経験してきたことなんですが、お尻の汗がとにかく気になる。
夏場がピークで、長い時間座っていたくない。いい大人なのに経験する恥ずかしさ・・
気を付けようと思っても、どうにかなるもんじゃないですしね。コントロールできませんから。おもらししているんじゃないの?って思われても仕方がない。
自分が逆の立場だったら(事情を知らなければ)絶句しますよ。「大丈夫?この人」って。
なぜ自分だけこんな目にあわないといけないのか。どうやったらこれを治せるのか。いろいろ調べまくった結果を、シェアしておきますね。
きっと私と同じように悩んでいる方もいるでしょうから。
体がどこか悪いのか
体の機能に異常があるのかな?という心配が頭をよぎりました。ですがそこまでの心配はないようです。
「多汗症」といって、緊張や不安などのストレスが引き金となって、自律神経が乱れることが原因のようです。
汗を作って皮膚に運ぶ「エクリン酸」が刺激され、過剰に出てしまうのですね。(エクリン酸=汗腺のことです)
もう少し詳しくいいますと、交感神経にある発汗神経から、アセチルコリンが分泌されると汗腺が活発化するようになります。
多汗症の中でも種類があります。腹・胸・太ももなどの全身から汗がでる「全身性多汗症」と、特定の場所(手のひらとか足の裏とかお尻)に集中してできる「局所性多汗症」があるようです。
今回のケースだと当然、後者になりますね。
一般的にみても、全体のおよそ9割が「局所性多汗症」です。もともと汗っかきなので、仕方がないと判断している方も多いようですが、自律神経に問題があるのです。
私たちが生命活動を行う上で、活躍する神経のことを指します。自律神経失調症という言葉があるように、精神的なストレスや不安などによってそのバランスが崩れやすくなるという特徴をもち、体のさまざまな不調につながるきっかけを作ってしまうのです。
お尻の汗あるある
・自転車に乗るとサドルとズボン、両方がびちょぬれになってしまう。
・チノパンなど、色が薄いズボンの生地をはくことができない。汗がモロにばれる。
・お尻だけでなく、太ももの付け根から汗がしたたる
・パンツ(下着)が濡れて気持ち悪い。
・持っているバッグなどで、お尻の汗シミを隠すようにして歩く。
こうした症状、いくつあてはまるでしょうか。
ぬれることで気持ち悪いだけでなくて、第三者の視線が気になりますよね・・では一体、どのように対策をすればよいのでしょうか。
汗対策
病院に行くべき?何科が良い?
こういう症状が出るとき、病院で果たして見てもらえるのでしょうか。恥ずかしいことなんですが、周りの人にはばれません。一般的には「皮膚科」に行きます。
皮膚科でほかの疾患が隠れていないのか、調べてもらうことができます。
基本的な処置は、薬を処方してもらい「汗を抑える」ケアをしてもらえるようです。汗の量が多いなど、症状が悪化するときは必要になるかもしれません。
病院では根本から治すことができず、あくまで対処療法であること、ほかの病気が隠れていないかを調べてもらう。いずれかの目的であれば、病院に行ったほうが良いかもしれませんね。
皮膚科によっては「ボトックス治療」をしてくれるところもあるようです。表情ジワを連想する方も多いかもしれませんが、発汗を抑える目的でも普及しています。
ボツリヌス菌を皮膚から注射することで、アセチルコリンという伝達物質を抑える働きがあるので、発汗そのものをストップできるのだとか。
美容目的なので、自費診療になってしまいます。費用は1回で3~5万程度、ただし効果は半年くらいになります。
一回こっきりなら安いと思いますけど、定期的に受けるとなるとやや庶民にはハードルが高いのではないでしょうか。
~ちなみに~
胸の部分の発刊であれば、交感神経を切除する手術もあるみたいです。お尻にはまだそうした技術がないのようですけどね。でも怖くないですか?神経をいじるんですよー。
制汗剤を使う
自宅ケアできて、ノーリスクでケアできる方法です。脇なら使ったことがある方もいるかもしれませんが、お尻でも同じ皮膚なので使用することは可能です。
市販されている制汗剤なら『オドレミン』を使うのが一般的です。
塩化アルミニウムが成分として配合されており、汗腺にフタをして汗が出にくくなるようにする効果が期待できるようです。
皮膚科でも同じ成分が入ったものを出されますが、市販で済むならこっちのほうがよいですねー通うのが面倒ですし。
下手な制汗剤を買っても、ただサラサラ感を出したり、香りでごまかしているものが多いので、しっかり見極めていきたいところです。
広告にだまされないように。
お金をかけるのが嫌やーという人は「ミョウバン」を使う手もあります。食品添加物のことで、食べ物の煮崩れを防いだり、漬物の変色を防ぐなどの用途で用いられています。
制汗作用があって、スーパーでも100円くらいで売っているようです。水に溶かして使うだけなので、簡単に作れる・安い・それなりの効果があると評判。
ただ持続時間が短いので、1日フルで持つことはない模様。その辺に物足りなさを感じるのであれば、市販のものを使うほうが良いかもしれませんね。
汗対策
汗そのものを解消するのも大事ですが、できるだけ目立たせないことも大事ですよね。どういう対策があるのかをまとめて紹介します。
ズボンの色味に気を付ける
基本ともいえる対策かもしれません。紺や黒など、濃い色のズボンを履くことが多汗症の人には鉄則です。
ベージュ、白系のものはNGです。おしゃれの幅がせばまるのは仕方がないですが、トップスを工夫してうまくバリエーションを増やしていきたいものです。
通気性も大事
吸水性と通気性の良いものを履くことも大事になってきますね。吸水性なら綿、通気性なら麻がよいです。
蒸れやすいし汗をかきやすいのであれば「麻」を、黙っていても群れるのなら「綿」素材を履くのが一般的です。
その他
女性であれば、スカートの中に履けるペチコートを着用するのがよいでしょう。スカートから完全に隠れるので、違和感なく隠すことができます。
またまた女性になりますが、汗取りロングショーツもベルメゾンから発売されています。
脇などと違い、汗取りパッドというのがありませんので、選択肢はどうしても限られてしまいます。