浴衣の洗濯は何がベスト?家で洗うのとクリーニングどっち?

1.そもそも浴衣は、洗って大丈夫なもの?

浴衣は基本的には洗って大丈夫なものです。

ただし、最近ではさまざまな素材で浴衣を作られているので、素材によっては適さないものもあるかもしれません。

ですが私の経験上ほとんど、洗えなかったものはありません。

なぜなら、浴衣はそもそも日本人にとって、普段着ですし、今でいう、パジャマやネグリジェと同じ、夜着て休むものでした。

遠い昔、クリーニングなんてものがない時代から、ごく普通に庶民が着用しているものでしたので、家で洗えて当然といえば当然です。 

家で洗うメリットとしては、なんといっても汗をかいたときにすぐに洗えて、また着ることができる、ということ、そして、お金がかからない、ということです。

デメリットとしては、万一、素材によって洗ったら縮む、よれよれになる、色落ちする、そういったものでしたら、残念な結果になるリスクがある、ということでしょうか。

2.浴衣をクリーニングに出すメリット・デメリット

メリット

クリーニングに出すメリットは、どんな素材でも安心してきれいにしてもらうことができることでしょう。

高級な浴衣を家で洗って残念な結果になるというリスクを避けることができるのが、最大のメリットと考えます。

木綿のような素材であっても、パリッと仕上げてもらい、面倒なアイロンかけも含めて、きれいに仕上げてもらえるということもメリットといえます。

デメリット

毎回毎回着た度にクリーニングに出すと、とても費用がかかります。到底庶民の着物、という扱いではなくなるわけです。

しかも、すぐにまた着用したい、と思っても、それなりの日数がかかります。 料金の相場も仕上がり日数もいろいろですが、別洗いにされますので、結構かかります。

料金は1000円前後から、高いところでは3000円近くもします。日数的には、1週間前後です。

ドライクリーニングではなく、水洗い、手洗い、がよいので、それなりの日数と費用がかかることになります。

3. 自宅で浴衣を洗う時の、洗い方や注意点

家で洗うメリット

家で洗うメリットとしては、何よりも汗をかいたときにすぐに洗え、また着用することができること。

夏に着るものですので、汗をかくのは当然のこと。これをクリーニング代金がかかるから、数回着て、と先送りにすると、黄ばんでしまったり、汗ジミができてしまったりするので注意を。

家だとお金の面を考えず、洗うことができます。

ただしデリケートな素材を洗う中性洗剤は必要ですし、ノリもパリッときかせる、といったことなど、手間暇かかります。それでも、クリーニング代金を気にせず、いつでも洗えることが大きなメリットとなります。

家で洗うデメリット

万一、素材によって洗ったら縮む、よれよれになる、色落ちしたり型崩れするリスクがある、ということでしょうか。

また、手間暇かかるというのもデメリットといえばデメリットです。

別洗いして、シワを伸ばして、着物ハンガーで陰干しをして、アイロンをかけ、という作業は、洋服などを洗うことを考えると、大変手間です。

時間に余裕のある主婦の方ならいいですが、お仕事や子育てをされているお母さんには手間になります。

家での洗濯の仕方

まず、洗えるかどうか、洗濯表示を確認します。

一般的にはデリケート、ドライマーク付きの洗剤を使って洗えるものがほとんどです。

洗う前に、食べこぼしのシミなどがついていないか、部分洗いの必要なところはないか、ということを確認。

少しもみ洗いや、酸素系漂白剤などをピンポイントで使用しておくなど、前処理をしておきます。

前処理が終わったあとはネットに入れ、洗濯槽に入れたあとは洗濯機へ。デリケートコースなどで洗います。

もちろん、手洗いで、たたんだ形での押し洗いでもよいです。

ただし注意しないといけないのは、色落ちしやすいためつけ置き洗いはお勧めできません。

すすぎの後は柔軟剤を使って、さらに、洗濯ノリをつけて、軽く脱水をしたうえで、シワを手で伸ばして、着物ハンガーで陰干します。

着物は日光に弱いにので、風通しのよい日陰で乾かすようにしてください。

4.浴衣を洗ったあとの保管収納

クリーニングから戻ってきたら、ビニール袋から出します。そして、少し風に当てます。

水洗いクリーニングならば、大丈夫ですが、ドライクリーニングの場合には、きちんと風にあてておくことが大切です。

家で洗ったときには、丁寧にアイロンをかけて、そのあと、水蒸気を飛ばしておきます。

さらに和ダンスの着物専用の収納場所に、たとう紙のなかにきちんと入れて、防虫剤も一緒にいれて保管することがおすすめです。

着物一般は、「たたみシワ」というもの自体がおしゃれなわけで、きちんとしたたたみシワをつけないと、単なるシワになってしまいますので、たたみ方も重要です。スーツにも言えることですね。

きちんとたたんだうえで、和紙でできた「たとう紙」で保管します。一般に、夏だけ使用するものですので、来年また気持ちよく着用できるようにするためには、納め方も重要です。

5.使えなくなった着物の断捨離・処分方法

浴衣も残念なことに、きちんと保管していても、夏に着用するものですから、少し黄ばんでしまったり、何かのシミがついてしまって、とれなかったりということがあります。

また、デザイン的にも古くなってしまって、この柄行はちょっと、ということもあります。

もちろん、柄行には流行はありますが、そうはいっても、めぐりめぐって、また子どもの代で使用できるかも、ということもあるかもしれません。

その頃にはきっと黄ばみが気になってしまうような状況になってしまうのが浴衣です。

着物だとそんなことはないのですが。ですので、思い切って断捨離も必要です。

幸い木綿でできていますので、割いてしまえば、掃除にだって、何だって使用可能です。

なかには、老人の施設などでのおしりふき用にほしい、という施設もありますので、そういったところに、使いやすいように加工したうえで、寄付をする、ということもできます。