葬儀をお願いしたいけれど、本当に追加料金なしで安く済むのだろうか・・
一昔前と違って、葬儀屋さんも価格競争がおこるようになってきました。どこも競争は激しいですね・・。
亡くなる人を見送るのに、あまり粗末なことはしたくない。でも、できるなら安くしたいというのが我々の本音ではないでしょうか。
ただ、競争が増えた一方で「価格に関するトラブル」も増えてきています。
悲しみに暮れる葬儀なのに、余計なことで頭をわずらわせたくないものです。悪質な業者と合わずに、信頼できる葬儀会社を選ぶにはどうすればよいのでしょうか?
よくある葬儀トラブル
葬儀に関するトラブルの9割以上が「料金に関するトラブル」です。
国民生活センターには、毎年全国で700件近くの「葬儀サービスに関する」苦情が寄せられているようです。
●広告金額の嘘
●追加サービスを了承したら、請求額が高額だった
●葬儀社から希望とは異なる契約を強く勧められた(家族葬→一般葬 への変更)
●見積書をもらえない、終わった後に総額だけ書かれた請求書を渡された
いずれにしても、業者の見極めはしっかり養う必要があるかもしれません。
もちろん悪質な業者は排除されるべきですが、実はわたしたち「利用する側」にとっても最低限抑えておかなければならないことがあるのをご存知でしょうか?
追加料金のトラブルを未然に防ぐには
大前提:基本料金で済むことはありえない
多くの人が勘違いしていますが、葬儀会社がネットやつり革広告で出している金額は「総額」ではありません。
●基本料金に必ず含まれているもの
●追加料金が”かかる場合がある”もの
●追加料金が”必ずかかる”もの
このあたりの区別をしっかりせずに契約して、「見積もり費用と違う」と言われても業者のせいとは言えません。(たまに、勘違いさせるような表記もありますが・・)
私たちが最低限抑えておくべき知識を、紹介したいと思います。
基本料金に必ず含まれているもの
葬儀会社がうたっている金額は、
●葬儀費用
●食事代・返礼品
●寺院への費用
これらのうち「葬儀にかかる費用のみ」のことを指しています。
よく「追加料金は一切いただきません」といっても、食事代やお寺さんの費用は別途かかります。こういう初歩的なところでトラブルにならないように注意しましょう。
・寝台車、霊柩車
・ドライアイス(遺体の保管)
・枕飾り
・祭壇
・位牌/骨壺
・安置料金
・お棺と付随品
・供花
・会場利用料
・スタッフ代(葬儀社)
・送迎バス
・火葬料金
・会葬礼状
たくさんありすぎて、これで十分かどうか判断がつかないかもしれません。
おおよそどの業者も、葬儀を一通り行う上で上記のものは滞りなく手配してくれると思います。
業者に確認するときは、「オプション(追加料金)でかかるものは何か?」を聞くのが鉄則です。
追加料金が”必ずかかる”もの
●食事代・返礼品
●寺院への費用
この分は葬儀費用には含まれませんので、勘違いされないように注意が必要です。
「追加オプション」とは別にかかるものなので、注意!!
食事について
●通夜ぶるまい・・通夜の夜に参列者に料理を出す。オードブルが多い。
●火葬場での食事・・火葬が終わるまでの間に参列者に出す昼食。
●精進落とし・・法要の後にふるまう料理。葬儀では関係ない。
食事の他に、お酒やジュースなどの飲み物を別途用意する必要があります。
葬儀会場に冷蔵庫があってそこから使った分だけ清算、というケースが多いです。なければ近所のコンビニやスーパーなどで買い出しをします。
返礼品について
参列者に感謝を込めて渡すものです。
●会葬返礼品(弔問客に渡す)
●香典返し(葬儀会場で渡す)
寺院への費用
通夜や告別式にお経をあげてもらうお坊さんにし支払う「お布施」になります。
何らかのお寺さんとお付き合いのあるケースがほとんどだと思いますので、該当する寺院に連絡を入れましょう。
ちなみにお布施はいろいろ含めて「20~50万円」かかります。
葬儀社が提示する価格は、あくまで「食事・返礼品」「寺院」での費用を含まないものです。
いざ葬儀を終えたら、予想外の出費で騙された・・という勘違いを起こさないように注意したいところ。
どういう葬儀屋にお願いすればいい?
●祭壇など、高いプランをやたら勧めてくる
●勝手にオプションをつけられて高い金額になった
●はじめに行ってきた金額を値段が違いすぎる
こうした業者にあたらないようにするには、どこにお願いするのがよいのでしょうか?
地元の葬儀屋さん
一番安心できるのは、すでに誰かの葬儀でお世話になった地元の業者を利用することです。
地元に根付いたところであれば、悪い評判がつけば商売はやっていけませんので、おかしなことにはならないでしょう。
ただ、なんとなくネットや電話帳で地元の業者を探して依頼するのはリスクがあります。
地元の葬儀屋さんで広告もあまり出していないところであれば、葬儀料金は特に「安からず高からず」というケースが多いのは覚悟しなければなりません。
葬儀屋さんの仲介会社
インターネットの広告やテレビなどで「小さなお葬式」「イオンのお葬式」などの名前を聞いたことはないでしょうか。
家族葬を中心に、低価格をウリにしている葬儀会社です。
一見葬儀屋さんに見えますが、実際は「地元の葬儀屋さんを紹介」する仲介業になります。
ココという地元の葬儀屋さんが見つからないのであれば、こうしたところに探してもらうのも一つです。
仲介すると料金が高くなるのでは?というイメージがあるかもしれませんが、仲介業者が指定した値段でやってくれるので安く上がるケースも多いです。
直接、地元のよくわからない葬儀屋さんに連絡するよりも、値段が決まっているのでトラブルにはなりにくいです。
全国展開しているところ
ファミーユやベルコなど、CMでもやっている全国展開の葬儀会社があります。
大きな広告宣伝費を使っているため、「葬儀を華やかにしたい」人の、料金が高めのプランが充実しています。
信頼性という面では高いのですが、地元の葬儀屋さんにお願いする方が割安なのは間違いありません。
トラブルを回避するために、確認すべきこと
●食事、返礼、寺院代は別途かかることを覚えておく
●見積もりを事前に出してもらう、明細のない見積もりは却下
●見積書に「何をしたら追加料金がかかるのか」を明示してもらう
●口頭で契約する業者を信用しない