葬儀を安く済ませる5つの方法|費用の平均と内訳も紹介

本人をしっかり送り出してあげたいけど、予算がなくてお葬式代をちゃんとかけられない・・

ご両親がなくなるというショックの中、葬儀というものを現実的に考えなければいけないという残酷さ。

いざとなって慌てることがないよう、できる準備はしておくに越したことはありません。

亡くなる方の遺産や生命保険もない、喪主となる自分たちも満足な葬儀費用がない・・となると「できるだけ安く」というのは仕方のないことかもしれません。

「どれくらい、お金がかかるの?」「どこの葬儀屋さんに頼めば、安くあげてくれるの?」などの気になる疑問にお答えしたいと思います。

一般的な葬儀にかかる費用は?

通常の葬儀である「一般葬」をすると、どれくらいかかるものなのでしょうか?

葬儀全体にかかる費用は「195.7万円」
(内訳)
●葬儀そのものの費用「121.4万円」
●遺族に提供する飲食代「30.6万円」
●お寺に支払う費用「47.3万円」

となります。

-日本消費者協会の調査による

「およそ200万円近く」が平均してかかっている計算になります。結構な額で、驚かれている方も多いのではないでしょうか。

よく、葬儀屋さんの宣伝で「○○円」と安さをうたったところがありますが、「葬儀そのものの費用」を出しているケースがほとんどですので注意しましょう。

葬儀費用は「飲食代・お寺代を含めた総額」で考えなければならないのです。

葬儀にかかるお金の内訳は?

葬儀費用は

●葬儀そのものの費用
●遺族用の飲食代
●お寺さんの費用

の3つに分かれることは、すでにお話しました。

それぞれの明細について、もう少し見ていきましょう。

葬儀費用

・祭壇
・御棺
・骨壺・位牌
・車両(寝台車と霊柩車)
・火葬料
・遺影写真
・ドライアイス
・斎場使用料
・斎場スタッフの人件費
・香典返し
・会葬礼状

飲食費用

・祭壇
・通夜振る舞い
・火葬場の食事
・飲み物代

お寺に払う費用

・祭壇
・お布施
・心付け
・読経
・戒名
・車代(会場までの交通費)

葬儀を安く済ませる5つの方法

具体的に、どうすれば葬儀費用を抑えることができるのでしょうか?5つの方法をご覧になってください。

1.互助会を利用する

冠婚葬祭に関するお金を積み立てることで、必要な時に「会員優待割引」を受けられたり、積立金を崩して使うというものです。

葬儀費用は原則、現金払いになります。クレジットカード、分割払いを受け付けてくれるところは限られていますのでどうしてもまとまったお金が必要になるのです。

急にまとまったお金を用意できない場合、互助会というところに積み立てておけば葬儀の時も手持ちの現金から出すお金は少なくて済むのです。

毎月3000円~ 5000円~ 一括(23万円) などと選ぶことができます。

ただ、あと1、2か月以内に葬儀をしなければならない場合は難しいですが・・

2.葬儀費用の一部を安く or カットする

葬儀にかかる費用を値切るというのは、心情的に難しいものがあります。(だからこそ、葬儀会社はもうけ放題という面もあるのですが・・)

葬儀にかかわるものが「本当に必要なのか?」のチェックと、「一番質素なプランを選ぶ」ということを考えてみましょう。

葬儀に関する料金

・祭壇
・お棺

このあたりはグレードがありますので、一番低いグレードのものを選べば費用は抑えられます。

葬儀社との打ち合わせで、必ず聞かれるものですので、特にこちらから話をもちかけなくても大丈夫でしょう。

それ以外の葬儀場にかかるものは、グレードを落とすのは難しいです。

飲食などにかかる料金

●こちら側で料理を手配する
●飲み物関連は、ディスカウントストアで買う

お通夜の夜と、火葬する日の昼食は遺族で食べることになります。

あらかじめ葬儀会社から料理プランを提示されますが、通夜の夜はオードブルを出すケースが大半ですので、自分で安い仕出し屋さんに少ない人数の分を頼むのも一つです。

飲み物は、葬儀場備え付けの自販機などがありますが、夜に近くのコンビニやディスカウントストアに行って安いお酒を買うなどすれば、節約にはなります。

ただ、料理についてはお坊さんも同席する場合にはきちんとした食事を出さなければならず、単に安いから良いという問題ではなくなるので注意しましょう。

僧侶に支払う料金

心付けや読経・戒名などいずれも必要なものばかりで、お布施として20~50万円くらいを出すのが相場です。

特に檀家に入っていないのであれば、葬儀会社が手配するお坊さんですと安くなります。

ネットでも「お坊さん便」というのがあり、お通夜の読経・法話などのサービスに対応していて45000円の定額です。

メディアで話題のお坊さん便

3.地元の安い葬儀社を探す

葬儀費用の相場は、おおよそ決まっていますが業者によって数万円の差はでます。

少しでも安い葬儀社を、いろいろ電話であたってみるのも一つですが手間もかかります。

葬儀社の一括見積サービスを使うのも一つです。無料で、複数の葬儀社から見積もりを出してもらえます。

【葬儀レビ】全国資料一括請求

分割払いに対応した業者を探すのも一つ

まとまったお金がない場合は、「クレジットカード」や「分割払い」に対応した葬儀社を探すのも一つです。

「小さなお葬式」など、一部の仲介業者経由でお願いすれば分割払いに対応してもらえます。

直接地元の葬儀屋さんにお願いすると、現金払いのところがほとんどです。支払い負担を減らしたいのであれば、仲介業者にお願いしてみましょう。

病院が指定する葬儀会社に依頼しない

病院でなくなった場合、病院側で提携している葬儀会社を紹介してくれるケースがあります。

割高であるケースが多いので、「こちらで契約している業者がある」とハッキリ断りましょう。

4.葬式をシンプルにする

お葬式を「一般葬」ではなく、「限られた近親者のみ」で執り行えば費用は大幅に節約できます。

火葬(直葬)にする

遺体を火葬場で火葬するだけの、シンプルなものです。式は一切行わないため、かなりの格安で行えます。

15~20万円で行うことができ、遺族にふるまう食事代もかかりません。

一日葬

通夜をなくし、告別式と火葬のみのプランです。一般の参列者の受け入れはせず、その日に終わらせる式になります。

30万前後でおこなえるところが多く、費用の節約にはなるでしょう。

家族葬

一般曹よりも、今一番行われているのが「家族葬」です。通夜と告別式と火葬と、一通りの式は行いますが一般の参列者は招きません。

葬儀費用も40~50万円と、一般葬の半額以下で行えます。ただし、お寺さんの費用と飲食代は別途かかります。

シンプルにするデメリット

一般葬以外は、一般の人を招かない葬式のため、故人の友人知人からの不満が出てくる可能性があります。

また、親戚の間でもあらかじめ合意をしておくなど、根回しが必要です。

5.国からの制度・補助を活用する

市民葬・区民葬にする

お住まいの土地の自治体と葬儀社が提携して行う葬儀で、葬儀場ではなく市や町の公営施設を利用するため割安で葬儀を行うことができます。

家族葬なみの金額で葬儀をすることができますので、お住まいの市町村の窓口に問い合わせてみる価値はあります。

ただし自治体によって値段や対応がマチマチなのと、内容が質素にされてトラブルになるケースもありますので、事前に細かい部分まで確認が必要となるでしょう。

社会保険の埋葬費をもらう

料金を安くするのとは違いますが、故人が社会保険に加入していれば喪主に埋葬料として5万円が支給されます。

ただし、本人が申請しなければならず、黙ってお金がもらえるわけではありませんので注意しましょう。