家族葬にかかる費用と流れ|気になる疑問もこれで解決!

家族葬をしたいと思っているけど、実際のところどうなんだろう?本当に安いのかな?

家族がなくなるのは、どんな時でも悲しいもの。その一方で、葬儀をどうやって開き本人を送り出してあげるかということも考えなければなりません。

●亡くなろうとする方の意向・思い
●お金の問題

家族葬といっても、家族により事情はいろいろとあるかもしれません。

「家族葬をやることは決めているけど、細かいところをもっと知りたい」そんな方のために、家族葬についての気になる疑問についてお話したいと思います!

家族葬にかかる費用について

まず気になるのは「お金」の面ではないでしょうか。

一般葬と比べて、どのくらい安くなる?

一般葬の相場:121万円
家族葬の相場:50万円

あくまで平均的な値段ですが、およそ70万円ほどの開きがあります。

会場の広さ、祭壇の豪華さ、対応スタッフの数などに違いがある分だけ安くできます。

基本的な流れは「通夜・告別式・火葬」になりますので、「工程が少ない分だけ安くなる」ものとは違うのです。

葬儀費用以外にもかかるお金に注意

・・ただし、これ以外にも追加でかかる費用があります。家族葬の広告をしている業者のほとんどが、「葬儀費用のみ」の記載で安さを強調してますが注意してください。

一般葬でも家族葬でも、共通してかかるお金があります。

●遺族に提供する飲食代「30.6万円」
●お寺に支払う費用「47.3万円」

これらの費用が、葬儀費用とは別にかかるのです。数字はあくまで全国平均ですが、一般的にはこれくらいかかると思ったほうが良いでしょう。

「それでも、葬儀費用自体は70万も安くなるから、やっぱり家族葬がオトク?」と思うかもしれません。

葬儀費用は安くなっても、必ずしも「家族葬」が安く済むとは限りません。それはいったい、なぜでしょうか?

赤字にならないような収支を考えましょう

葬儀費用というと、どうしても「葬儀代」ばかりが目に行きますが「最終的に赤字」にならないようにすることが大事です。

そのためには、入ってくるお金と出ていくお金を、見込みでもいいので計算しておくとよいでしょう。

入ってくるお金(収入)

●生命保険の死亡保険金
●遺族年金
●本人が残した現金・預金
●参列者の香典

通常は、これらのお金から葬儀費用を捻出し、最終的に法定相続人の順番に従って財産分与をします。

葬儀にかかる費用(出費)

●葬儀そのものの費用
●飲食代
●お坊さんの費用

気をつけたい、香典に関すること

また、意外と見落としている方も多いのですが、家族葬の場合は”一般の参列者分の香典”が入ってきません。

参列はできないが、受付で香典のみ受け取ることもできますが、多くの場合「香典も拒否」という形をとります。

訃報の電話をする際や、地元の広報誌の「お悔やみ欄」にて、その旨を記載するのが一般的です。

「家族葬」にすれば葬儀費用は抑えられますが、「香典がない」と最終的な収支は赤字になるケースも多いので注意が必要なのです。

このあたりは、生前にどれくらいのお金を残してくれるのかというところも大事になってきます。

「とにかく葬儀費用を抑えたい」という理由で安易に家族葬にするのはオススメできないのです・・。

家族葬の流れについて

「お金の問題はなんとかなる。家族葬がどういう流れなのか知りたい」という方へ。

あまり想像したくないかもしれませんが、実際にご家族が亡くなられた場合はどういう流れになるのか、事前に頭に入れておく必要があります。

亡くなられた日

●葬儀会社に電話して、遺体を葬儀場(又は自宅)に安置してもらう
※自宅の場合は、先に医師に連絡して死亡の確認をしてもらう

●安置場所で、葬儀社との打ち合わせ
●お寺に連絡し、枕経(まくらきょう)をあげてもらう
※儀式の1つで、死者にお経を聞かせて迷わないようにする

翌日(納棺・通夜)

●再び葬儀社との打ち合わせ
●納棺(のうかん)
●亡くなった人をお棺にいれて通夜会場に搬送する

●家族と親戚だけの通夜を行う
●控室で故人とともに過ごす

翌々日(告別式・火葬)

●身内だけの告別式を行い、最後の別れ
●火葬場に移動し、火葬

基本的な流れは「一般葬」と変わりません。一般の参列者がいるかいないかの違いです。

参列者がいないので、会場も小さい場所で、身内だけでゆっくり過ごせるようになっています。

家族葬に関するQ&A

家族葬について、気になる疑問にお答えしたいと思います。

家族葬の参列はどこまでを呼ぶべき?

家族葬は「家族や近親者のみ」の範囲で葬儀を行います。ただ、近親者がどこまでを指すのか?があいまいになっているのも事実です。

●必ず参列する人:配偶者・子供・兄弟
●家族での話し合い:上記以外の、血縁関係にあたる人

最終的には、家族の間で「どこまでの親族を呼ぶのか」を相談して決める必要があります。なお、知人や友人は含むことはほとんどありません。

生前から親交があったりなかったり、亡くなった人との関係性だけでなく、人数を広げると会場や予算にも影響してくるので、喪主一人では対応が難しいのです。

今後の親戚付き合いも考えながら、あらかじめ「ここまでは呼ぶ、呼ばない」というラインを設けておくことで「万が一」のときでも慌てずに済みます。

●会社の人
●故人の友人・知人
いずれも、家族葬の参列には該当しません。

また、近所の町内会の人の手伝いもお願いしません。

どれくらいの人数までが家族葬?

家族葬の人数の目安としては、最大50人程度と言われています。これは、家族葬として抑えられる会場の規模を考えてのことです。

あまりに人数が増えそうなら、一般葬を考える必要が出てくるかもしれません。

ちなみに家族葬の平均人数は10~20人だといわれています。もちろん、5人でも10人でも問題はありません。

そもそも、家族葬をするメリットって何?

単にお金の面で考えると、必ずしも「家族葬」が安く上がるわけではありません。

●故人の希望によるもの
●親族だけで、ゆっくり最期を見送りたい
という「お葬式の在り方」として「家族葬」が最適なのです。

一般葬ですと、一般の参列者に気を遣うだけでなく、準備する段取りも増えてしまいます。

最後の時を少しでも亡くなった人の側にいて、しっかり見届けたい・・という方には家族葬が一番よいのです。