小さなお葬式と地元の葬儀屋|家族葬を頼むならどっち?

家族葬で、できるだけ費用を抑えた葬儀をしたい。小さなお葬式に頼んでいいのだろうか?

自分の両親が、いつまでも元気でいる保障なんてありません。「その時」は確実にやってきます。

中には、ご両親が長く生きられないという辛い現実に直面されている方も多いと思います。

「葬儀はしっかり行いたいけど、あまりお金をかけられない」
「大々的なものはせずに、静かに身内だけで最期を見届けたい」

葬儀は「一般葬」「家族葬」「火葬式」の3種類に分かれますが、あるデータによると「家族葬の割合は全体の6割近く」にまで増加しているそうです。

家族葬の普及にともない、費用を抑えたコンパクトな家族葬を売りにした葬儀屋さんも増えてきました。

中でも、いろいろなところで広告を出している「小さなお葬式」を目にした方も多いと思います。

小さなお葬式だと、かなり安い金額で家族葬を行うことができますが・・

「知名度があまりないところに、頼んでも大丈夫?」
「地元の葬儀屋さんの方が、安かったりしない?」

などと気になる点があります。「小さなお葬式」に依頼して、果たして良いのでしょうか?

小さなお葬式と地元の葬儀屋の違い

「小さなお葬式」の仕組みはこうなっている

そもそも「小さなお葬式」とは、どういうところなのでしょうか。

この会社が葬儀サービスを行っていると勘違いされている方も多いですが、実際は「仲介サービス」なのです。

小さなお葬式でお客さんを集めて、そのお客さんを「この値段でやって」と地元の葬儀社に依頼するのです。

小さなお葬式では「紹介料」をもらうという仕組みになっています。あくまで取り仕切るのは「予算の範囲内で、地元の葬儀屋」が行います。

小さなお葬式と地元の葬儀屋、どっちに頼むのが安いの?

地元の葬儀屋さんは
●自社で直接を受ける
●「小さなお葬式」経由で受ける
という2つのパターンがあるということなのです。

「同じルートなら、地元の葬儀屋さんに直接頼んだ方が安くなるんじゃない?」と思うかもしれません。

答えを言いますと「どのルートで頼んでも、値段はケースバイケース」になります。

普通に考えると「小さなお葬式」経由の方が利益は少なくなりますが、

●小さなお葬式を通さないから、『安くする』
●普段は「小さなお葬式」をとおして利益がとれないから、『直接来た分は高くする』

どちらのパターンもあるのです。

基本的に「小さなお葬式」は「業界内でも安い家族葬」を提供していますので、直接頼むのと大きな開きがあるわけではありません。

むしろ、面倒な「葬儀屋さん探し」を代行してもらえ「安定した値段」で提供してくれるので、メリットは大きいでしょう。

葬儀費用を1円でも安くするには?

「それでも、少しでも家族葬にかかる費用を抑えたい」という方へ。

葬儀までまだ猶予があるのなら、「両方の見積もりをとってもらう」ことをオススメします。

具体的には、
●「小さなお葬式」に資料請求して、価格表をもらう。
●その値段を、地元の葬儀屋さんに見せて、交渉する。
というやり方です。

ただ、葬儀屋さんで安くしてくれない場合、「小さなお葬式」経由で頼んで、値段を交渉した葬儀屋さんに当たったら、気まずいですが・・

~都市部にお住まいなら、「葬儀の一括見積サービス」を活用するのも一つ~

東京や大阪・名古屋など葬儀屋さんがたくさんあるような地域にお住まいなら、「一括見積」するというのも一つです。

地方だとほとんどが「小さなお葬式」と提携していますが、都市部では提携していない葬儀屋さんもたくさんあるからです。

必要な入力は一度だけで、代行業者が葬儀費用の見積もりを複数社とってくれます。

利用料金は無料なので、とりあえず家族葬をしたら、相場はいくらなのかな?を知るだけもよいかもしれません。

【葬儀レビ】全国資料一括請求

小さなお葬式とイオンのお葬式の違いは?

同じような「低価格の家族葬」を売りにしたサービスに、「イオンのお葬式」があります。

イオンは、あのスーパー・専門店のイオンです。具体的に、「小さなお葬式」とどう違うのかを比較してみました。

1か月の平均支出

小さなお葬式 イオンのお葬式
料金の安さ
形態 葬儀の仲介 葬儀の仲介
メリット 全国対応
シンプルで安い
名前で安心できる
オプション・プランが充実
デメリット プランは少ない 対応エリアが狭い
値段がやや高い
資料請求特典 エンディングノート付
5000円引き
5000円引き

イオンも小さなお葬式も、どちらもサービスとしては同じです。イオン自体が葬儀部門を持っているわけではなく、提携した葬儀屋さんに仕事を紹介するものです。

価格の面で行くと、全体的に「小さな家族葬」の方がリーズナブルです(一日葬・家族葬・火葬式)

※一日葬・・お通夜なしで、火葬と告別式のみ
※火葬式・・お通夜・告別式を行わないプラン

イオンの方がフリープランなど、細かく設定できる柔軟さはあります。ただ対応エリアが首都圏中心なので、地方の方はあらかじめ対応しているかの事前確認が必要です。

どちらもキャンペーンをしていて、あらかじめ資料請求をすれば値段は割引になります。

ちなみに、生前に予約をしておけばさらに安くなる「早割」制度があるのは、「小さな家族葬」です。

特段、家族葬のプランにこだわるのでなければ、「小さなお葬式」の方がメリットは大きいです。

小さなお葬式に、悪い評判があるのはナゼ?

「小さなお葬式の口コミをみると、悪い評判もあって不安・・」

たしかに「小さいお葬式」経由で申し込んだ人の中には、対応の悪さやオプションをやたら勧めるなど、悪い評判があるのも事実です。

ですが・・「小さなお葬式」が悪いわけではありません。あくまで「仲介屋さん」ですので、提携した葬儀社の対応が悪かったというだけなのです。

仮に「小さなお葬式」を経由せず、地元の葬儀屋さんに申し込んでも同じことが起こる可能性があるのです。

なぜなら、小さなお葬式を通ってお願いするか、直接お願いするかの違いだけですので・・

仮に「イオンのお葬式」を選んだとしても、同じことが起こるわけです。イオンがしっかり自社従業員として雇って教育するわけではないので、葬儀屋さんの対応次第になってしまいます。

もちろん「小さなお葬式」も「イオンのお葬式」も、最低限の指導や研修は提携業者に対して行っています。ですが結局は自分のところの社員ではないので、「業者任せ」になるのは避けられないのです・・

地元で有名な葬儀屋さん=いい葬儀屋さん?

「評判が悪いところに当たるかどうかわからないなら、地元の有名なところに頼もう」

有名な葬儀屋さんが、必ずしも「いい葬儀屋さん」とは限りません。知り合いの口コミで入ってくる評判が、真実だと思いませんか?

有名なところだから態度が横柄かもしれませんし、料金もふっかけてくるかもしれないのです。

そう考えると「小さなお葬式」のように、直接ではなくワンクッション置いて葬儀屋さんと交渉してくれるところをはさんだ方がトラブルは少ないです。

問題があったら小さなお葬式に相談すればよいのです。これが直接、葬儀屋さんと契約していると直接文句を言うしかなくなります。果たして面と向かって「おかしい」と言えるでしょうか?

「小さなお葬式」に頼んだからダメ、という理屈は成り立たないのです。どのルートで頼んでも変な葬儀屋さんに当たる可能性はあります。

どうしても心配なら、知り合いから情報を集めて、しっかり対応してくれる地元の葬儀屋さんを探すしかないのです。