沖縄のヤギ汁って何?気になる味と栄養、食べ方について

ヤギ汁っていう沖縄料理があるけど、実際どんな感じなんだろう?

沖縄の人ならみなさん知っている「ヤギ汁」ですが、他の都道府県の方にとっては「ヤギ汁」というのは強烈なインパクトがあります。

ドラマで堀北真希さんが飲んでいたシーンでも有名になりましたし、観光にいくと目にする言葉でもあります。

「臭いがすごい、味がまずい」という評判が先行していますが、実際のところはどうなのでしょうか?

ヤギ汁に詳しく、何度かヤギ汁やヤギ料理を食べている主婦の方に、話を伺ってみました!

1.ヤギ汁(ヒージャー汁)とは、どんな汁?

ヤギ汁は沖縄の郷土食でお祝いがある時に食べられるものです。

意外と高級品で、1杯1000円から1500円することが多いです。

沖縄の方言ではヒージャーグスイ(グスイとは薬のこと)と言われ、薬膳料理でもあります。

調理の仕方ですが、下処理をしたヤギ肉をしっかりほろほろに崩れるくらいに煮込みます。

味付けは薄い塩味だけというのが一般的です。食べるときにそれぞれが好みに合わせて塩を足したり、臭みを消すために生姜やよもぎの葉を好みの量入れて調節することが多いです。

2.ヤギ汁の栄養とその効能

ヤギ汁に入っているヤギの肉は、実はとっても低カロリーです。それでいて赤みが多く高タンパクで低脂肪、亜鉛や鉄分も多く含まれているのでとても栄養価が高いお料理なのです。

スポーツ選手などトレーニングで体を作っている人にもおすすめですが、亜鉛や鉄分が多く含まれているので貧血改善など女性にもオススメの料理です。

またLカルニチンという栄養も多く含まれており脂肪燃焼効果があるのでダイエットにもおすすめですし、タウリンも含まれており疲労回復にもオススメです。

ヤギ汁というネーミングばかりが目立ちますが、実際には栄養豊富な食べ物なのです。

3.ヤギ汁って、どんな味?

ヤギ汁の味は、やはり「獣臭い」というのが一番分かりやすい表現だと思います。

あとは「動物園の臭いのような味」というのも分かりやすい表現だと思います。

味そのものは、実を言うとタンパクでそれほど特徴はないのですが、臭みがあるのでそれが苦手という方がとても多いです。

また食べた翌日も、胃の中からヤギ汁の臭いが漂ってくるような感じもするくらい中々強烈な物なのです。

4.ヤギ汁以外に有名なヤギ料理

沖縄でヤギと言えば断然「ヤギ汁」が有名なのですが、その他のヤギ料理としては「ヤギ刺し」があります。

ヤギ刺しというと生肉を食べるので、ヤギ汁よりも臭みが強いんじゃないかと思いますが、実はヤギ刺しのほうがヤギ汁もよりもずっと臭みが少なく美味しく食べることができます。

ヤギ肉は、醤油に生姜やニンニクで馬刺しのような感じで食べることができます。

ヤギ料理は処理の仕方なども独特なので、沖縄でもどのお店でも扱っているわけではありません。

下手なお店で食べるよりは、「ヤギ料理専門店」で食べることをオススメします。一番オススメなのはヤギ料理で有名な「ヤギ料理 さかえ」というお店です。

5.ヤギ汁は、どこで食べられる?沖縄でないとダメ?

ヤギ汁は基本的には沖縄以外では、食べられていません。そのため沖縄以外の地方でのお店などで食べるのは難しいでしょう。

沖縄でもそれほど流通量は多くなく、お祝い時に食べるものなのでなかなかスーパーなどには売っていません。

しかし今は通販でヤギ汁セットなどを販売しているお店があるので、そこから購入して自宅で作ることができます。

ヤギ汁の味がどんなものか、一度試してみる価値はあるかもしれません。

6.ヤギ汁を美味しく食べるポイント

実はヤギ汁の独特の臭いの元は、肉そのものではなく「肉の脂身」にあります。

臭いやクセを少しでも抑えるには、下処理の時に肉の脂身をしっかり取り除いておくことが大事です。

普通の豚肉や牛肉と違い、脂身がうまみになっているわけではないのです。

またしっかりと煮沸して灰汁を取り除く、ヤギの血は入れないようにするなどの下処理も大切です。

こうしてしっかり下処理をしておくと意外なほど臭みが残らず美味しく食べることができます。

他には臭い消しとして、よもぎやショウガなどを入れて臭みを消して食べるのも一般的な方法です。特によもぎをたくさん入れると臭みが消えて美味しく食べられます。

ヤギ汁はおいしくないというイメージが強いかもしれませんが、調理をしっかりすればそれほど抵抗なく食べられるものなのです。