国債は資産運用のために買うべき?初心者向けに仕組みを徹底解説!


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「銀行に預けておくより、国債を買って置く方がマシ」という話をよく聞く。実際のところどうなんだろう?

普通預金と並んで、もっともリスクが低い「国債」。銀行よりも利息が高いですし、銀行の破綻リスクより国の破綻リスクの方が少ないと考えるのが、普通ではないでしょうか。

ただ、アベノミクスによるマイナス金利の影響で、「本当に国債を運用して大丈夫なの?」と思っている方もいるかもしれません。

「投資信託のようなリスクのある資産運用はしたくない。でも、国債も安易にやっていいものか悩む・・」という方のために、一から「国債とは何か?」についてお話していきたいと思います!

国債の仕組み

そもそも、「国債」っていったい何者なんでしょうか?カンタンに、その仕組みについてお話しますね。

~国債とは~

・日本国が、お金を調達するときに出す「借用書」のようなもの。
・個人や投資家からお金を出資してもらい、そのお金で国の事業に充てる。
・国から利息をつけて、返してもらえる。

国債を購入してからの流れ

●国債を購入する
●年2回利息を受け取る
●満期がくると、元本と利息を受け取れる

というのが、国債の大きな流れになります。

運用する期間は2~10年

国債が満期を迎えるまでの期間は、2年~10年の間から選ぶことができます。

リスクは比較的低い金融商品のため、長期で預けるという選択肢もあるかもしれません。

ですが、金利変動で他に投資した方が有利になる可能性もあるため、あまり長い期間の投資ではなく「短い期間の国債を何回も買う」などの運用をおすすめします。

利息は年2回、利回りも保証されている

多くの金融商品は満期時に支払われますが、利息を年2回受け取ることができます。

また、「個人向け国債」では、利回りも保証されています。

現時点では、下限の金利が「0.05%」と決まっているため、どれだけ低金利になろうが国債を保有していて元本割れするリスクはありません。

※個人向け国債の場合に限る

他の投資商品と比べると恵まれているといえるかもしれません。

国債の種類

「国債」は大きく分けると、「個人向け国債」「新窓販国債」の2つに分かれます。

個人向け国債

●変動金利型10年国債
●固定金利型3年国債
●固定金利型5年国債

新窓販国債

「新」型「窓口販売」方式の「国債」のことを指します。

●固定金利型2年国債
●固定金利型5年国債
●固定金利型10年国債

参考:財務省

「個人向け国債」と「新窓販国債」の違いは?

新窓販国債は、買うタイミングによって「価格」が違います。

債権には「額面価格」と「発行価格」があります。
●額面価格・・基準となる価格
●発行価格・・その時点での、販売価格

〇買う時は、発行価格で買うので100円分の国債が99円だったり102円だったりします。
〇満期時は、額面価格で支払われるので「100円分の国債」が支払われます。

そのため、
・買う時に99円で買った人→100円戻ってくるので「1円のプラス」
・買う時に102円で買った人→100円戻ってくるので「2円のマイナス」
になります。この金額に利息がプラスされます。

利息以外に「儲け」が出る可能性もありますし、反対に「損をする」こともあるのが「新窓販国債」なのです。

反対に「個人向け国債」は販売価格が常に100円なので、どのタイミングで買ってもプラスマイナスゼロなのです。利息分のみのプラスになります。

社債、地方債との違いは?

国債と似た債券で「社債」と「地方債」があります。

●社債 ・・企業が資金調達のために発行する債券
●地方債・・地方自治体が発行する債券

社債の方が、国債よりも利回りが高くなりやすい反面、リスクは国債よりも高くなります。

個人向け社債とはどういうもの?他の投資と比べてメリットは大きい?

2018.03.26

地方債は一般の方にはなじみが薄いかもしれませんが、都道府県や市などが行う「借り入れ」のようなものです。

主な収入は「地方税」「地方交付税」「国庫支出金」ですが、その税収だけで賄いきれない場合に公募をするケースが多いようです。

●市場公募地方債(広く投資家に購入を募る公募型)
●銀行等引受地方債(指定金融機関等から借入れするために発行)

地方債の場合も2~10年と、期間はいろいろありますが、10年の長期で運用しない限り国債の方がお得になってしまいますので、あまりおすすめはできません・・。

参考:総務省
参考:市場公募地方債発行団体連絡協議会

他の投資との違いは?

運用期間 利率 金額
国債 中長期
※3~10年
0.03~0.05% 1万~
社債 中長期
※1~10年
0.1~2% 10万~
地方債 中長期
※2~10年
0.04~0.2% 1万~
定期預金 短期
※1~5年
0.01~0.15% 1000円~
個人年金 長期 0.01~0.15% 月1万~
投資信託 中長期
長期
4~6%
※1
1万~

この比較表を踏まえて、具体的なメリット、デメリットについてお話したいと思います。

国債のメリット・デメリット

国債のメリット

買いたいときに、いつでも買える

安定運用を第一に考えているなら、国債・地方債・社債を考えているかもしれませんが、「いつでも買える」のが国債の魅力です。

原則、毎月購入を募集しています。こちらの運用したい計画にあわせて買えるという「融通が効く」点がよいです。

途中で辞めても、元本割れしない

どんな金融商品でも、原則途中でやめると「解約」扱いになり、元本割れしてしまいます。

ですが国債は「発行後、1年経過している」という条件でれば・・

中途換金(途中で解約する)ができ、直前2回分の利息が引かれるだけのペナルティで済みます。

もともとプラスアルファでもらうお金はカットされますが、もともと預けていた金額は守られるのです。

できれば解約しないに越したことはありませんが、万が一でもこちらに金銭的なデメリットは少ないのです。

(4営業日を目安に、購入した時の金融機関の口座にお金を振り込んでくれます)

証券会社で買うとキャッシュバックがある

通常の利回りでは心もとない国債なのですが、証券会社が実施している「個人向け国債キャンペーン」を利用すると、現金のキャッシュバックがもらえます。

ほとんどの証券会社では「国債50万以上の購入」という条件がつきますが、それでも数千円~数万円のキャッシュバックがるので、下手に銀行に預けるよりもお得になるのは間違いありません。

ただ、2017年から国が金融機関に払う事務手数料を引き下げたため、このキャンペーンでもらえるお金も徐々に少なくなっていく可能性はあります。

●野村證券
●大和証券
といった国内大手の店舗型証券会社から、

●楽天証券
●SBI証券
などのネット証券の会社でもキャンペーンを行っています。

ちなみに「ゆうちょ銀行」では行っていません。その他の銀行は銀行法のなどの規制もあり、ごくごく一部のところしか行っていません。

国債のデメリット

利回りが安い

まさに「ローリスク・ローリターン」の典型的な金融商品です。もっとも、ローリスクハイリターンならみんながやるでしょうが・・

もちろん普通預金の「0.001%」に比べると高いのですが、他の金融商品と比べると利率は低いです。

「元本が常に守られる」という安心感で、成り立っている商品なのです。

正直、お金を増やすというよりも「とりあえず預けておく」という意味あいが強い金融商品かもしれません・・。

証券会社のキャンペーンも一時期かなりお得だったのですが、徐々にそのメリットも薄れてきました。

国債に関するQ&A

どこで買える?

「個人向け国債」も「新窓販国債」も、以下の場所で購入することができます。

●証券会社
●ゆうちょ銀行
●銀行(都市・地方)
●農協・信金・労金

※一部の証券会社、銀行(都市・地方)はネットでの購入もできます。購入するなら、キャンペーンを随時実施している証券会社がおすすめです。

破綻(デフォルト)しないの?

国債を買うということは、私たちが国にお金を貸してあげることと一緒です。

もし仮に、国が破綻して債務不履行になったら、お金は戻ってこないんじゃないの?と思うかもしれません。

たしかに、日本の借金は1000兆円近くあり、国民1人当たり700万とも800万ともいわれています。

ただし、日本がギリシャのようにデフォルトになる可能性は極めて低いといわれているのも事実です。

●国債を買うのはほぼ日本人で、円で運用されている(海外に資金が流出しない)
●結局は国と金融機関と国民で、金の貸し借りをし合っているようなもの
●日本が海外に保有している資産は、国債の借金とほぼ同額
●いざとなれば、日本国内で大量の紙幣を印刷して対応できる

というものなので、日本国が破産することは”ほぼありえない”といわれています。

よっぽど、社債を買っている会社が倒産する確率や、投資信託でマイナスになる、保険会社が破綻して積み立て分の保険金がなくなる可能性の方が高いのです。

それでも、万に一つの確率で破産したとしましょう。「国債が信用できないから、タンス預金が安全だ」としましょうか。

国が破産することで、「円」そのものの価値がなくなります。国債はもちろん、手元に残っている紙幣が「紙くず」になってしまうのです。

年金の問題もそうですが、一部の人が危機感をあおるようなことを言い不安にさせています。言葉をうのみにせず、悲観的になりすぎず、本質を見る目を養っておきたいものです。